杞憂

石井 啓子

 今までは、小渕基金で掘った井戸から1q近く延々とホースを引っ張ってきて、掘った穴を水で湿らせてポプラを植えていた。


  新しい植樹地は今までの場所から南へ2q程離れている。水やりがどうなるのか心配だったが、なんと、中間地に水やりのための人工の大きな池が作られていた。透明な水が溜った池の周りには1mを超える葦が生え、その上をトンボが飛び交っていた。池の端に、2週間ほど前から今回植樹するポプラの苗木が水に浸してある。植樹の手順は、砂に穴を掘り、水で重くなったこの苗木を置いて、砂で埋め戻すと足で踏み固めて、はい、終わり。今までのように水を待つこともなく、実に手早い。植樹方法もどんどん工夫されていた。