木 陰 で 休 め る 至 福
 
団長/平 山 玲 


 第2次植樹訪中に参加した私にとって、6年前には想像できなかったことに感無量!これが今回の率直な感想である。
 モア・グリーン・ゴビ活動は、平成6年に東京税理士会によって始められ、平成8年からは植樹訪中を開始している。その後、税理士の社会貢献活動の一環として始めたこの運動は、平成12年に設立されたモア・グリーン・ゴビ税理士の森基金によって引き継がれ、平成15年にはNPO法人となって、広く一般市民をも対象として承継しているものです。
 昨年はSARS禍で中止となり、本年で第7次となった今回の植樹訪中は、NPO法人となって初めての実施となったが、総勢19名の参加者には税理士会員の家族で小学生3人、中学生1人、また、税理士会員の家族、知人ではない一般の方が含まれ、正にNPO法人となって、運動の輪が広がってきていることを実感しての出発となった。
 今回の植樹報告の詳細は、参加者から寄せられた感想文等によってご理解いただくこととして、団長として報告すべきことは、先人達が苦労した植樹の成果は、広大なゴビ沙漠の中にあって僅かな面積ではあるものの、着実に「税理士の森」となっていく状況であり、何にもまして、地元住民の環境保全に対する意識が向上してきていることに確信が持てることである。
 クブチ沙漠の片隅に88fを用地としている「税理士の森」では、第2次植樹訪中のときには砂漠化が進んでいる状況で、植えたポプラの苗木がすべて大きくなるとは思えなかったのであるが、前回までの植樹について約75%の活着率であることが確認でき、今回の植樹作業時には、何と、木陰で休憩でき、至福のひとときとはこのようなことなのかと感じることができた。
 ガラ浸食が進んでいるオルドス台地では、地元の村長を始めとする老若男女約40名と一緒に作業できたことで、今までの中高生のときとは異なる、地域の取組みを感じることができた。また、第5次及び第6次が植えた油脂松に、枯れたものを見つけることが困難なほどの生育状況であることに感激した。
 もともと、環境保全活動は、広く永く取り組まなければ意義のないものである。東京税理士会が種を播き、芽を育てつつあった事業を承継したモア・グリーン・ゴビ税理士の森基金では、広く一般市民を対象にこの活動の輪を広げていくこととしており、改めて、皆様のご理解と協力をお願い申し上げ、第7次の植樹訪中報告とします。