植えた木が大きくなるのを祈って
 
宇津木 達子


 「砂漠に木を植えるってどうやって・・。サラサラの砂に穴なんて掘れるの?暑くてきっと疲れるよね。」
 こんな会話が、我が家の出発前の様子でした。なにもない見渡す限り砂だらけを想像して、出発した今回の訪中でした。
 でも行った先は、どこが砂漠というくらいにポプラが大きくなっていて、その下には草が一面に茂っていました。その光景には目をみはるばかりでした。何年もかけて一本ずつ植えた木が大地に根をはやして、木→林→森になっていく。この様子を子どもたちといっしょに見られたこと、微力ながらそのお手伝いができたことに、疲れを忘れて感激しました。
 中国ははじめてでしたので、万里の長城や故宮博物館といった観光もできてよかったのですが、大自然の中で地元の人々と植樹するというチャンスをいただいたことに感謝しています。
 子どもたちの成長とともに、自分の手で植えたポプラと松が無事に大地に根をはって成長してくれることを願っています。