ゴビ沙漠植樹訪中団に参加して

神尾清嗣

 私たち一行12名は、2011年9月8日午前10時に成田空港をから一路中国東北部の藩陽空港に到着しました。その後、バスにて奈曼旗に向かいましたが、バスの運転手さんが途中で道に迷うというハプニングありまして、夕方のホテル到着予定が大幅に遅れて、夜の8時近くになってしまいました。
  車窓から見えるのは一面のとうもろこし畑が延々と続き、時おり小さな集落があるのみで、陽が沈み暗くなると、少々心細さを感じました。
  翌朝、今回の植樹場所である昂之村へ向かいました。昂之村では先ず、昨年植樹した場所に「ある期待」を持って皆さん向かいました。松が活着し元気に背を伸ばしている姿を想像していたと思います。
  現地を見て吃驚しました。昨年植えられたはずの松の樹が一本も見当たらないのです。現地の人の話では、全ての樹が枯れてしまったとのことです。どうやら鑓水が足りなかったようです。残念・無念です。この件につきましては、後刻開かれた地元奈曼旗青年連合会との座談会の席で、永井副団長から青年連合会に「水やり」を強くお願いしました。
  植樹は、地元の学生さん30〜40名と昂之村長、奈曼旗旗長さん等のお手をお借りし、約1時間30分ほどかけまして、500本の松の苗木を植えました。掘っても掘っても砂また砂ばかりのところですが、無事に活着し、何十年後には立派な松林となることを祈りました。
  私は、一昨年の第12次植樹団に初めて参加し、今回が2回目でした。昨年から植樹場所がここ奈曼旗に変わったことは、承知していましたが、一昨年植えたダラトキやトンションの「私の松やポプラ」は元気に育っていることとは思いますが、この眼で確認できなかったことが心残りでした。何年か後も元気であったなら、再度植樹訪中団に参加させて頂き「私のポプラや松」「皆さんのポプラや松」に逢いたいと思います。