植樹訪中団に参加して
黒岩 勝

 この度不思議なご縁で東京税理士会の第8次植樹訪中団に参加させて頂き、皆様に多々お世話になり内モンゴルで数多くの貴重な体験をさせていただきました事まず最初に御礼申し上げます。


 私は税理士の先生方とは全く違う分野の歯科医という仕事を始めて丸48年、藤沢の地で開業して43年が経ちました。 この間休日を除いて朝から晩まで遠くからお見えになる方を交えて患者さんの狭いお口の中をのぞきながら、それこそ2ミクロン3ミクロンを追求するような一から十まで細かい手作業的な治療に追われて居ります。お口を拝見すればその方の性格、健康状態はもとより生活習慣、子供さんの場合は親御さんの育児姿勢、生活態度など諸々のことが観察出来ますので、歯科医としての専門的な立場から指導に当たりながら日々精進しておるところです。


  今回の植樹ボランティアに参加させていただき、またひとつ今までに経験したことのない視野の広がりを実感している今日この頃です。
  あの壮大な内モンゴルの緑の乏しくなった大地を少しでも緑化しようという遠大な構想の下に、永年にわたり努力されておられる先生方の地球規模に立った広い視点に敬服いたしました。
  砂漠の駱駝キャラバン観光に始まり、今までのダラトキ地区植樹跡を見学、トルーマさん宅での豪快な昼食、純真そのものの地元高校生との植樹作業、2日目は東勝区オルドス台地で地元の素朴な人々との共同作業、言葉は通じなくても心はひとつ、それはそれは現在の日本では忘れられた、経験することが難しい出来事の数々でした。