第12次ゴビ沙漠植樹訪中団に参加して

神尾 清嗣

 私たち一行17名は、平成21年7月16日午前9時に成田空港から北京空港、パオトウ空港を経由して、その日の夜遅くに目的地ダラトキに入りました。
  翌朝目覚めてびっくりでした。雨が降っていて、あちこちに水たまりが出来ているのです。私の頭の中では、ホテルのちょっと先は、もう映画「外人部隊」の1シーンのような、太陽がギラギラ輝く乾燥した砂丘が横たわっているものとばかり想像していました。
  しかし、植樹場所(東京税理士会の森)に入りましたら、そこは文字通りの沙漠の縁で、10年もの間植え続けてきたポプラが灼熱の太陽の下で根付き、2メートルを超えるほどに成長して、沙漠の浸食を許すまじと頑張っていました。そして、雑草類もポプラの根元に負けじと点々と生えていました。今年の訪中団の中には、何年か前の植樹に参加された方も何名かおられて、ポプラの成長ぶりに感激していました。今年もポプラの苗木を新たに300本近く植樹しました。
  翌18日もホテルを8時に出発して、松の苗木を植えるためトンション地区へ向かいました。松の植樹場所は、表層が礫岩と砂の混ざった状態でしたが、現地農家の方々や中・高校生の皆さんが深さ50センチ位の「植え穴」を掘っておいてくれましたので助かりました。その「植え穴」をさらに30センチほど掘り、苗木の植え込みに皆さん奮闘されました。特にそれこそ普段は電卓よりも重い物を持ったことのない(?)であろう3名の女性参加者も軍手にスコップをという慣れない出で立ちで頑張って植樹されていました。感激!
  第3次と第4次で植樹された地域も見学しましたが、ほとんどの松が活着していて、もう身の丈ほどになろうとしていました。これも感激でした。
  植樹団に参加された誰しもが思うことと思いますが、自分が植えた「若いポプラ」や「若い松」が元気に根付いて大きく育ってくれているかどうかと、来年、再来年、そのまた次の年も、と想いを馳せることと思います。私も体が健康であるならば、成長した「若いポプラ」と「若い松」に逢いに行きたいと思っています。