モンゴル地区植樹団に参加して

伊藤 武郎

 税理士会でこのような植樹活動をしていることは、広報等の記事で以前から知ってはいたが、今年はやや唐突な感じで自分も参加することとなった。最近は世界のいろいろな地域で植樹の大切さが浸透し、その活動を耳にしていることもあり、ゴビ沙漠に行ってみたいと思ったのかもしれない。現場に行ってみると、想像していた以上に今までここで植樹活動をされた方々の成果と意義を確認させていただくこととなった。ええ恰好しいのボランティア活動かなと思わないでもなかったが、やはりやって間違いのあることでないと納得させられた。
 私たちはポプラ約300本と松約400本を植樹してきたが、彼の地の広さからいって誠に微々たる植樹量であるけれど、先人達の植樹した緑地の一角で無事根付いてほしいと心から願うのである。ただし、この活動が真にその意義を全うするためには、今後も粘り強く続けることと、私たちに強く自分を律する謙虚さが必要であると思う。それでこそ、何とか現地の人々の共感を呼び、植樹の意義を理解して、自分たちで自分のお金を使い、労力を使って行動しようとする気持ちになってくるのではないか。ともかく、現地の人々が本気になってやらなければ、最終的な成功はあり得ない事業であるからである。
 もう1つ、つくづく感じたことは、もし自分が中国語の会話が出来たら、もっとこちらの気持ちを伝えられたろうし親しくなれたのではないかということであった。